アレルギー



近年、アトピー性皮膚炎や気管支喘息、アレルギー性鼻炎をはじめとするアレルギー性疾患が増加しており、国民の3割が何らかのアレルギー疾患に罹患しているといわれている。アレルギー疾患の発症・増悪には、素因の他アレルゲン(アレルギーの原因物質)や各種の寄与因子が関係しており、建築物衛生(シックハウス)の観点からも対策を講じる必要がある

     アレルギーとは

特定の抗原によって引き起こされ、固体に有害な免疫反応をアレルギーと呼んでいる。1906年にクレメンスが変容した反応という意味でAllergieという病名をつくった。固体の免疫反応は、通常防御機構として機能するが、アレルギーでは固体に有害に働くという意味がある。抗原の質および量、進入経路、固体の反応性によって症状の種類や程度が異なる。
 外界から取り込まれた異物は、固体にとって一般に抗原としてはたらいて、免疫反応を引き起こす。固体にアレルギー反応を起こす抗原をアレルゲンと呼ぶ。抗原刺激に反応して、免疫グロブリンが産生されるが、まずIgM抗体が産生される。ついでIgGが産生される。また、免疫グロブリンよりリンパ球それ自体が免疫反応に関与するものを細胞免疫といい、遅延型アレルギーはこれによります。

    アレルギーの種類

クームとゲルは、その機序によりアレルギーを次の4つに分類した
 T型アレルギー(即時型アレルギー)
  アレルゲンに暴露され、数分から数十分の短い時間に起きるアレルギー反応をいう、アレルゲンと組織の肥満細胞の表面に付着するIgE抗体の結合によって、生物活性のある物質が遊離して気管支喘息、アレルギー性鼻炎などの症状を発生する。薬物アレルギーの一部もこの反応を起こす。

 U型アレルギー(細胞障害性アレルギー)
  抗原が細胞膜それ自体である場合は、IgG抗体と補体が結合して細胞が傷害される。自己と異なる血液型の赤血球を輸血するとその血液は溶解するが、この反応はこの機序による。

 V型アレルギー(免疫複合体による傷害)
  抗原と抗体が結合した免疫複合体が血液中にながれて、組織や毛細血管壁に沈着すると組織傷害を起こす。膠原病や過敏性肺炎はこの機序による。

 W型アレルギー(遅延・ツベルクリン・細胞媒介型)
 感作されたTリンパ球が特異的に抗原と反応して組織反応が起きる。ツベルクリン反応や過敏性肺炎の一部はこの機序による。

      診断法
1 皮膚反応
アレルゲンを確定することは疾患の診断と治療に重要であり、皮膚反応はIgE耕地あの関与するT型アレルギー疾患とリンパ球が関与するW型アレルギー疾患の検査に用いられる。皮膚反応には抗原液を皮膚の上に滴下し、滴下液を通して木綿針を出血させない程度に斜めに軽く刺して、少し持ち上げるようにするプリックテスト、少し引っかくスクラッチテストと
皮内に少量注射する皮内テストがある。皮内テストは他の皮膚反応より敏感だが、血液低下などのアナフィラキシー反応を伴うことがあるので注意が必要である。
 T型アレルギー反応の判定は15〜20分に膨疹と紅斑の大きさで判定し、ツベルクリン反応などのW型アレルギーは24〜48時間後に紅斑の大きさとしこりで判定する

2 試験管内検査
IgE抗体の量はIgE抗体の約10万分の1であるため、感度のきわめて高い測定法が必要でアイソトープを用いる、血栓中IgE濃度の判定と抗原と特異的に結合するIgE抗体を測定する方法がある。後者はハウスダストに対する抗体の有無など、アレルゲンの同定に用いられる。

3 気管支喘息におけるアレルゲン同定法
気管支喘息の原因物質の検索には皮膚反応や試験管内検査も行われるが、肺機能検査により気管支の狭窄の有無を継持的に検査したり、アレルゲンや薬物を吸入して気道狭窄の有無を肺機能検査で評価する方法も行われる。


花粉症

気管支喘息

過敏性肺炎

皮膚アレルギー

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予防対策